私は2021年度の中小企業診断士試験を独学で学習し、一次試験、二次試験まで合格いたしました。特に過去問マスターを使った「過去問高速回転」により、学習効果を高めることができました。
そこで、本記事では、企業経営理論について一次試験での勉強の流れを記載したいと思います。
過去問マスターを使用されている方は、勉強の進捗と、回数ごとの正答率等の比較にぜひご利用ください。
勉強順序
やりたい科目から進めていくことにしていました
1番目 情報システム
↓
2番目 運営管理
↓
3番目 企業経営理論
と進めていくことにしました.
以上の方針は、科目間のシナジーは無視していますが、やりたいところから進めるという意味では、モチベーション維持に意味があったと思います。
なお、情報システムについてはこちら。
また、運営管理についてはこちら。
科目概要
中小企業診断士としてのコアとなる知識を学べる科目です。
この科目を学ぶことで、経営についての要素知識を網羅的にカバーできます。
もちろんこの科目を完全にすれば経営コンサルとして活躍できる!というわけではないと思いますが、活躍するためには前提となる必要条件のようなものかといえると思います。
また、二次試験との関連性も高く、気合を入れて勉強すべき科目の一つです。

当時の私は二次試験、ん、なにそれ?一次受かってからでしょ?
という考えだったので、二次をイメージした勉強ができていませんでした。
でも理想を言えば、4~5月ごろに、一度二次試験の内容に触れて、そのイメージを持ちながら一次の勉強をしたほうが、より効果的だったかなぁと思います。
経営戦略論
ドメイン設定、成長戦略、競争戦略、5フォース、3C、PPMなどの経営に関するフレームワークや考え方について述べられます。
単語を問うような問題はほとんどなく、論述文の中から上記の知識をベースに、もっともそれらしい返答を選択していくような問題が多いです。
特に、過去問を見始めたタイミングでは、そもそも日本語の意味が理解できないことが多く、一問解くのに時間を要しました。

あの独特な言い回しの文章、何とかならないものでしょうか?
初めて見たとき3回読んでも、あんまり頭に入りませんでした。。。解説読んでも、え、そういうことを聞いていたの??というような感じでした。
おそらく、テキストで知識をしっかり固めた後でも、この難解な言い回しに衝撃を受けることになります。
ですから、とにかく一度はやめに過去問に触れたほうが良いと思います。
最初はよくわからないなぁと思うのですが、不思議とベース知識がついてくると、「あ、あの事を聞いているんだな」とわかるようになってきます。そうすると安定して問題を解けるようになってきます。
組織論
経営戦略論より、知識ベースが問われると考えます。
組織構造、モチベーション、リーダーシップなど、会社員で働いたことある人なら、上司や自分のチームと重ね合わせて、いろいろと思いを巡らすことになるでしょう。
労働法規関係は、頻出箇所のみ過去問で確認して答えられるようにするのがコスパがいいと思います。

・官僚制の逆機能
・訓練された無能
・放任型リーダーシップ
このあたりは面白いなぁと思って学びました。あ、あるあるって感じです。
企業経営理論全般に言えることですが、過去問をやっていると、TACみん欲しテキストの内容に薄さを感じました。
そこで、私の場合は通勤時間を利用し、早稲田出版のYoutubeでInputを保管していました。

このチャンネルを見ていると桑田先生、田尾先生の「組織論」が読みたくなってきます。合格したら読もう!と思っていましたが、まだ買っていないのでこれを機にポチっておきます。
桑田先生、田尾先生の組織論は、こちら。
マーケティング
4P、ブランド、ターゲティングなどのマーケティングについての範囲です。
日々の生活ともリンクする部分があり、イメージしながら勉強を進めることができるのではないでしょうか?
実例をイメージしながら勉強を進めると定着しやすいかと思います。
なお、経営戦略、組織論と比べて独特な言い回しはなく、比較的解きやすい問題が多いと思います。

二次試験事例Ⅱと密接にかかわるので、とても大事!
マーケティングはど素人でしたが、一次でしっかり勉強したので、二次では事例Ⅱを得点源にすることができました!
企業経営理論について感想
言い回し
企業経営理論では、とにかく独特な言い回しが出てきます。
まずはその言い回しになれる必要があると思います。
一回カコマスを回せば、その独特な言い回しになれることができると思います。
Input、Inputで知識を固めるのも大事ですが、一度カコマスを回して出題形式をイメージしながらInputするほうが圧倒的に効率的と思います。
労働法規には深みにはまらない
暗記の労働法規は答えられないと不安になります。
ですが、出題量を考えると、しっかり時間を使うよりはカコマスのA,B頻出に絞って理解して、それ以外は割り切るといったほうが効率的に勉強を進められると思います。
私も、カコマスの頻出論点以外は完全に捨てました。
マーケティング分野を得点源に
マーケティング分野は、頻出論点がある程度明確になっているうえに、出題の意図を組みやすい問題が出題されやすいように思います。
したがって、この分野は過去問を中心に、頻出論点を理解して対応できるようにしておいたほうが良いと考えます。
過去問回転の実際
企業経営理論についても、過去問高速回転を行いました。
実施時期とその正答率を記載します。
実施時期はいつ?
カコマスを回したタイミング(1~3回目)はそれぞれ以下です。
1回目:2021/1/27~
2回目:2021/3/15~
3回目:2021/5/16~
それぞれの回数の間で、中小企業政策以外の6科目についても高速回転を行っています。
1科目をやり切ってから次の科目に移るように計画されています。

企業経営理論のテキストは冊子が薄い割には、カコマスはめっちゃ厚いです。明らかにテキストに記載されている絶対量が少ないように感じます。とにかく過去問に触れて、問われ方、何を問われているのかを考えることが必要な科目であると考えます。
過去問マスターでの記録方法
正誤チェック欄には、3種類の情報を記載しました。
1.〇 正解 自信をもって正解できた
2.△ 2択などに絞って正解、あるいは直前の問題解説に記載があったので正解
3.× 不正解 普通に間違えた
高速回転の正答率はどうだった
実際に、当時の記録をグラフにしてみました。

- 今までの科目と比べると、一回目の不正解率は高い。ただし思ったよりは悪くない。
- 労働法規などは暗記科目だが、カコマスだけでも十分対応可能。というか、それ以上の深入りは禁物な気がする。
- 2回目は自信がないものも多くあったが、正答率としては79%に。
- 3回目で88%が正答。問題を覚えてしまうという観点もあったと思うが、何を問われていてどう答えればよいかはしっかりと理解できていた。
一次試験の実際の点数は?
結果的に、企業経営理論の点数は
「78」でした!!(得点Cが企業経営理論です。)

正直、試験が終わった後の手ごたえは、うん、まぁ行けたでしょ。
ってか脳疲れた。という感じでした。
懸念していた、あの言い回しはそんなに出てこなかったかな。。という印象でした。
まとめ
私の場合は、まったくの科目素人でありながら、ほぼカコマス回転のみで、得意科目とすることができました。
やっぱり、カコマスだけやっとけばよいと思います。(同友館の社員ではありません。)
感想としては、
・あの言い回しになれる必要がある。最初は面食らう。
・労働法規は最初わからなくてもOK。頻出論点だけやっとくのが無難と思う。
・結果的に、二次との関連が強いので、余裕がある人は二次の問題、解法を意識しながら勉強するといいと思う。
ということを意識するのが大事かと思います。
やはりこれ以外いうことはないのですが、とにかく過去問を解きまくる!。これが合格の最短ルートと思います。

厚いカコマスをもって、カフェで勉強するだけでも、なんかやってる感が出てモチベ上がってこないですか?
そうです、わたしです。
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